Thuy Nguyen
The Cacao Hunter

彼女はベトナムのカカオ業界の未来を思わせてくれます。大学に行くまでほとんどチョコレートを知らずに育ってきた彼女ですが、今はベトナム全国を網羅し、各省のカカオのほんの小さな違いまで知り尽くしています。

ご出身は?

ダクラック省のバンメトートで生まれ育ちました。

最初のチョコレートの思い出は?

子どもの頃、チョコレートのことは何も聞いたことがなかったんです。チョコレート味のアイスクリームは食べたと思いますが、何でできているかはあまり考えていませんでした。

18歳になって大学のためにホーチミンへ来ました。ちゃんとチョコレートを食べたのは、10万ベトナムドルでスーパーで買ったHershey’sの板チョコです。学生にはきつい出費でしたね。味は好きでしたが、毎日は食べられませんでした。

どのような流れでチョコレートの仕事に就いたんですか?

前の仕事がつまらなくなって2014年に仕事を辞めて、アジアを一人で旅して居心地の良い場所から出てみようと決めました。カウチサーフィンをしながらタイの西部や北部の小さなオーガニック農家で働きました。それからラオスやカンボジアを回って、ベトナムへ戻ってきました。ある日、トニー・ブーア・サン(トニーモーニング)という匿名のブロガーのある記事を読んだんです。マルゥという二人の外国人が始めた新しい会社について熱く語られていました。ベトナムの農家と一緒に良質なチョコレートを作っていると。チョコレートはヨーロッパやアメリカからのものだと思っていたので、ベトナムで育ったカカオ豆でチョコレートが作られていると聞いて驚きました。それでサミュエルに連絡を取って、会う機会をもらったんです。彼は困っていましたね。当時はまだ小さい会社だったので。

でも、私は彼とのミーティングがとても刺激になって、チョコレートがどうやって作られるのかを見にバリのバンブー・チョコレート・ファクトリーに行くことにしました。帰国後、数ヶ月かけてベトナムのカカオについて調べました。ノンラム大学の教授でチョコレート作りのためのコンチングとクラッキングの機械を開発している友人に連絡を取ると、ダクラック省から農家のグループがその機械を見に来ることを教えてくれたんです。

今、チョコレートを食べるのは好きですか?

20代でやっとチョコレートのことを知るようになったばかりですからね!マルゥで働き始めてからずっと農学者のアレックスと全国を飛び回っています。

彼は豆の細かい違いや、規格外のもの、味が悪いものの検食の仕方を熱心に説明してくれました。時間はかかりましたが、今は工業的に作られたチョコレートを食べてもなかなか美味しいと思いませんね。カカオの調達をしていると、自分なら買わないような豆も誰かが買っているんだというのが見えてきました。

ベトナム産カカオの将来についてはどう感じていますか?

私たちはビンフオックやフーイエン、カインホアまで視野を広げています。上質なカカオを育てるために生涯をかけようと熱い思いを持った新しい農家の方々にたくさん会っています。今は政府もカカオ産業に注目してきているので、カカオの将来に期待しています。多くの農家さんが、カカオを育てるのは他の作物よりも育てやすいとおっしゃっています。カカオの木は他の作物の木陰に栽培できたりと、たくさん優れた点があるんです。

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